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直近、ROHM OPEN HACK CHALLANGE というコンテストがあるので、審査に通らないであろう内容は放置気味なのですが、放置していても腐るだけなので情報を展開してみます。
スペシャリストと自称する奴に碌な奴はいませんが、僕も碌じゃないですw
でも、独自規格の MAC レイヤーを複数担当したような人間はあんまりいないと思いますので、スペシャリストを自称しておきます。
下記の理由で、たとえどのような用途であってもデータ通信用途には使うべきではありません。
全裸でニューヨークのハーレム地区を歩くようなリスク を追ってでも価値ある用途があれば別ですが...
これ、致命的です。
無線通信は暗号化しないと、通信内容を容易に第三者に解読されてしまいますし、なりすまし出来てしまいます。
特徴である ”長距離まで到達する” というのは、遠くからでも通信を傍受できるということですから、価値のあるデータを
通信することは考えないほうが良いでしょう。
また、価値がない通信であろうと MAC アドレスから個人特定されてしまいます。
周囲で Lazurite ボードを触っている人を探せば、ソイツが送信元。 ストーキングが捗りますね。
と、いうことで 暗号化がサポートされない間は基礎研究に留めておくとよいでしょう。
API 的に 送信と受信しかないのが示す通り、事前にMACアドレスを知っている相手にいきなりパケットを送る仕組みです。
つまり…
という仕様になっていますので、あっさりとなりすましされるでしょう。
ワンタイムの署名データを追加するほどペイロードが大きくありませんし、暗号化がサポートされても(ペアリングなどで)事前に交換した鍵データを使いまわすので他の通信方式より圧倒的に高リスクといえますね。
ただし、暗号化がサポートされた後、自力でハンドシェイク処理を実装するれば、最低限のセキュリティを実現できるかもしれません。
現状使えませんが、使えるようになっても扱いは難しいです。
PHY の転送レートが 100kbps、ISDN 並です。実効レートだと 50kbps くらいでしょう。
帯域を使える時間帯が制限されているために速度が遅いので、Wi-Fi ほど速度低下しないという予想です。
そして 1パケットで送信可能なのは 240Byte 程度なので
という計算になりますから、秒間50回も送信できないという計算です。
秒間60回以上通信できればゲーム機のコントローラーに使えるんですが、少しスペック不足。
Broadcast 送信を利用して疑似ビーコンを送信すれば解決できるんですが、あらかじめお互いが示し合わせたチャンネルでしか通信できませんので
通信機器が増えてきた場合に混雑の回避ができません。
工業用途においては、違うメーカーの機器がそれぞれ SubGHz 通信を使う場合に同じチャンネルを使うのは好ましくありません。
でも、これをユーザーがきちんと設定できる仕組みを用意しないといけないなんてナンセンスです。
各ネットワークが自動でチャンネルを決定する仕組みがほしかったですね。
今のところ僕の考えでは…
あたりが、ZigBee や Bluetooth、Wi-Fi などのほかの規格ではなく コレ を使う意義がありそうです。
実際、同じ周波数帯を使っている ZigBee はホームエレクトロニクスのリモコン操作を得意としていたはずですし…
指向性が低い周波数特性を活かせるのは、照明器具やエアコン、温水器、TV などのリモコンだと思うのですが、
あいにく ROHM のコンテストで賞金貰おうと思ったら、リモコンの代替なんて審査するに値しないですよね('A`)
コンテスト抜きで SubGHz 通信を使おうと思った方は、この記事の考察を参考にしつつ、相談相手が必要だったら僕にご連絡を。
できる限りの対応をしたいと思いますので。
到達距離の長さが100mオーダーなので、
という、動き回る子供の面倒を見る手間を減らす「見守り」というデバイスを考えてました。
これの利点は…
という感じで、お互いが現状抱えている不満を少し軽減する点です。
指向性が低く長距離電波が届く SubGHz の利点が活きる使い方だと思いますし、”過干渉” というキーワードは子育てに登場し始めるころだと思うので
うってつけだと思ってました。
ギーク変質者が特定の幼児を、母親を狙えちゃうんですよね。MAC アドレスでデバイス特定できちゃうから。
そして、デバイスを捨ててしまえば、逆に居なくなったことが発覚するまでの時間を長くしてしまい、変質者が犯罪行為を完遂できてしまうのです。
応募用資料を作りこむ途中でこの点に気付いて没としました。